戦後の再生と創造
戦後の大阪・関西の美術の動向は日本美術史にとって重要な動きであり、その代表的な前衛美術運動が1954年に兵庫県芦屋市で発足した「具体美術協会(具体)」である。「今までにないものをつくれ」というコンセプトのもと革新的な表現を次々に生み出し、その活動は海外のアートシーンにも影響を与えている。そのほか、抽象表現主義をけん引した金光松美や日本の抽象画のパイオニアといえる津高和一など、関西ゆかりの画家による抽象表現には目を見張るものがある。展示室5ではさらに当時の人々の生活を具象的表現でとらえたアーティストたちを加えて戦後関西のアートシーンを振り返る。
沓名美和(キュレーター、東アジア美術史家)
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