大阪バーチャル美術館ロゴ

デジタルアーカイブ

DIGITAL ARCHIVE

大阪府では、関西を拠点に戦後の美術界で活躍した現代美術作家の作品をはじめ、1990年代に開催した「大阪トリエンナーレ」の受賞作品など、絵画や版画、彫刻、写真等約7,900点の美術作品「大阪府20世紀美術コレクション」を所蔵しています。ここでは、その所蔵作品を、作品名や作家名、キーワードから検索し閲覧いただけます。

作家解説

  • 金光 松美
  • Matsumi KANEMITSU

3歳から18歳までは両親の実家のある広島で育つ。戦後のニューヨーク・スクール第2世代に属する日系2世画家。 1950年代から1960年代にかけて抽象表現主義の作品をてがけた。
アート・スチューデント・リーグで学んだ後、1953年、恩師でもあった国吉康雄の死去にともなって、抽象表現主義の作品をてがけるようになる。
ニューヨークでは、1956年の 「近作U.S.A.ドローイング」を皮切りに1962、1964、1965、1967、1969年とニューヨーク近代美術館で企画展、グループ展に出品。1956年から1957年には、「ホイットニー・アニュアル展」(ホイットニー美術館)に出品。1959年アルブライト・ノックスアートギャラリー、1960年ダラス現代美術館のグループ展出品。また、1957年ニュー画廊、1959年ウィディフィールド画廊、1960年、1962年にはスティーブン・ラディック画廊で、1958、1960、1961、1962年にはドゥワン画廊で個展を開催。 
1965年には西海岸ロスアンゼルスに移り、その後はロマン主義的な叙情的抽象絵画を制作し、1968年サンフランシスコ近代美術館、1976年ロサンゼルスカウンティー美術館、1981年ワシントン・ナショナルギャラリー、1982年にはロサンゼルス市立美術館の企画展、グループ展に選ばれている。
1998年、大阪府は国立国際美術館、広島市現代美術館と共催で回顧展を開催し、これを機に遺族より絵画作品89点の寄贈を受けた。

主要参考文献

「カネミツ・マツミ/金光松美 二つの祖国・戦後アメリカ画壇に生きた日系人画家 1950-90年」カタログ 大阪府、広島市現代美術館、大阪府文化振興財団 1998